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霊癒の科学(7) [心霊と人生]

                    霊癒の科学(7)


 学問として体系づけられた心霊研究ではあるが、その概要を
知るには現時点では先達の文献に依るしかないのが現状であり、
なんと云っても、浅野和三郎先生、脇長生先生の著作集による
のが一番である。今回からハリー・エドワーズ著山本 競訳の
「霊癒の科学」を載せます。・・・・

{注}パソコンでの入力の関係上JIS設定にもれている漢字の
   表示が困難な場合は現在の簡易表示体で代用するものも
   あるのでご理解ください。
            霊 癒 の 科 学
     
               ハリー・エドワーズ
               山 本   競 訳

 

しますが、身体の衰弱の為十分に健康をとり戻す事が出来ないで、或
る日時の後に帰幽しました。
此等の症例に於いて療術が多分霊体起源の症状の大部分を消散する事
が出来たのは明白ですが、肉体の損毛を修復する事が出来なかつたの
です。後者は既述した様に後章でもつと詳しく述べますが、化学的エ
ーテルの獲得を含む他の機能の結果です。
 かくて、多くは患者の霊体に起る不調和の原則如何に関係します。
霊作の調和の恢役は斯る際
比較的容易に成就されます。此の場合に於て霊的状態が優越してます。
肉体的の恢復に対しては理学的な法則が優れています。
 かく霊癒は患者の状態に於げる或る要素に対して有効で有り得るに
係らず、二次的状態に適用する事は不可能な事があると云う結論に、
私たちは到達する事が出来ます。此は種々の機能に対する受容力の程
度に帰因します。
 此等の困難が一般的であると云うわけではないのです。さうではあ
りません。それとは遥かに縁遠いのです。治療の大多数は肉体と霊体
に起源する疾病に適用されます。
 概要すれば、大略疾病には二つの主な原因、即ち肉体的原囚と霊体
的原円かおるやうに、治療に使用する力にも二つの主要な種類がある
と結論します、此等は
             五六頁


 第一霊体を通じ働き、それから幽体を経て肉体に至る比較的細い治
療的宇宙線の応用です。
 第二、自然エーテルの作用を通じて物質及び体組織に及ぼす、私た
ちの理学的法則の影響です。
 此等の中の後者は幽体を経て肉体に向けられ、肉体から叉逆に霊体
に反射して戻るでせう。
 霊癒家は?々質問されます。「貴君の主張が真実なら、なぜ医者が
貴君の仕事を認めて協力しないのですかと」
 霊癒家の方から進んで協力したいでせう。それは当然そうす可き事
なんてすが、医業はそうしてくれません。
 「医者が驚いた」「医師には、その恢復がわからない」「貴君はそ
んなに遠く良くなって幸せですねと医者が云った」「貴君が何処から
そんな力を得たか私にはわからないと医者が云った」等々の表現は、
治療霊媒にとって陳腐極まる語で、屡々耳にするありきった語です。
「然し、私は霊癒をうけた事は医者に話さなかった。医者にわからな
かったでせう」と云ふ患者の言葉も同様陳腐なものです。医業が霊癒
と云ふ事実に顔をそむけ、逃目上的のロ実で、モれを説明し去らう
と試みる様な現状です。
 例へば著者の知ってる一例のやうなものです、即或る患者は直腸癌
に罹ってると診定され、余命三週間と宣告されました。激痛に対し毎
日注射をして貰ひました。霊癒について何も知らぬ此
              五七頁


の患者の許に霊癒家が訪れました。次の二十四時問以内に直腸から大
量の排泄物がありました。疼痛はすっかり止り、死を予告された時日
即三週回以内に立ち上る事が出来た程速かに恢復しました。医師は此
の速かな治癒に当面して此れは誤診したに相違ない癌で此んな事はあ
り得ないと云ひました。
医師は事実に当而しなかったのでせう。他の症例に於てX縮写真は結
核の空洞を示しました。患者は霊癒をうけました。患者は次に病院(
ロンドンで最大の病院の一つである事をことわっておきます。)の診
察をうげた時患者の容態がよいので医師は写真を二度搬ることになり
ました。その際写真に空洞が視れませんでした。
此は医者には不可解でした。それで最初の写真の種板に問違った付箋
をつけたに相違ないと云ふ口実で片付けられて終ひました。
 同様の経験には腫瘍のX線写真に関しても出あひました。
 医師たちは彼等が医学的に不可解だと思ふものを承認する事は出来
ません。誤った附箋と云はれた口実の場合の様に、医師が?最も矛盾
少いと思ふ線を選ぶ事が多いのが認められます。
 然し、霊癒が真実である事を承認する医師も今日少数ではあるが漸
次その数を増加してゐます。
他の医師は勇敢にも治療霊媒と協力して職業的でなく頗る静かな態度
で診断に助力しました。尚他の人々は更に勇気を振って此の療法を体
験して、患者を治療霊媒に委ねました。叉或る医師は
                           五八頁


自分の診療してゐる不治の患者に霊癒家を紹介しました。けれどもそ
れは英国医学会よりの報復を恐れて秘密裡に行はねばなりませんでし
た。
 霊癒に公然と協力する医師は、その説明のため喚問され多分登録を
抹消されるかも知れぬ恐れがないとは云へません。
 莫国医学会議より提出され、叉斯る非正統的実地療法とすら考られ
る以前に打破す可き種々の困難を読者は感知する事が出来ます。
医師は彼等の組織(医師会)によりて拘束され、その生活は医師法に
準拠する事によりて決定します。
 然し増加しつゝある実証の蓄積はに早晩医学会の厚い仮面を穿ち貫
きます。その黎明の来た時、吾々は理想的な治療法の存在と、地球上
の医師と霊界の医師との協力を認めるに至るでせう。
 概言すれば、治療霊媒は患者白身は医師の治療を利用するやうに忠
告します。医師の診察をうける事にも、治療をうける事にも反対しま
せん。叉病院で診断と治療をうけるやうすすめておるのです。
 吾々は多くの智慧をがち得ました。巧妙な医学もその知慧の一部分
です。吾々が快癒を欲して斯る智識か利用しないのは愚かであり叉無
意味です。
 精神錯乱者を分担する医学的当局者と緊密な協力をするため、治癒
霊媒に代って特殊の弁解を
             五九頁


此処でしておきます。
 カール・ウイツクランド氏の発表した業蹟(=死者と共に三十年な
る著述)は、若し官憲が少し寛大だったら、此の方角の人間の苦悩に
偉大な仕事を行ひ得る事を雄弁に物語る実証です。殆ど少しの害も伴
はず多くの善い事を行ふ事の出来る智慧が集積されてます。
 精神錯乱者の可なりの高率は、霊そのものの中の不調和の産物で、
此は確かに霊癒を行ふ可き一つの方面です。
 正統医療と霊癒の問に一つの大きな差異があります。医療は先づそ
の目標を肉体症状の苦悩の緩和に注意を指向げて薬剤を使用します。
霊癒は肉体症状に関与してそれを治療すると同時に、その症状を発生
した原因の除去に一屑多くの関心をもちます。此の方面に於て、霊医
は同時代の地球上の医人たちよりも、?々遥るかに熟練した才能をもっ
事は頗る明白です。
              六○頁


霊癒は三つの主な部分に分つ事が出来ます。即ち磁力的療法、心霊療
法、不在治療です。此等三型の区別は、はつきりした鉄壁によるもの
ではなく、?々二型の合併、三型の合併すらあります。詳しく言へば、
或る個人が療法を施す際それが磁力的療法と心霊治療の両者から成る
事かあり、尚それに不在治療が御手伝ひをする事すらあるのです。
 磁力的療法は他の二型よりも、純然たる理学的療法に近似してます。
それは肉体組織の不調和を調整し、疼痛を除去する為に、病人に健康
の力を与へる事です。
 ピーター(註。著者の指導霊の一人)は曰く。
 「磁力的療法に際して、磁力霊癒家は直接化学的エーテルの中で操
作する。彼等は通常頑強で健康で、体格のよい男女である。その普通
の容貌は豊富な縮れ髪の持主である。叉諸君が彼等と一緒に歩く際、
通常彼等の皮膚が湿めつぽいのを認めるであらう。」
              六一頁


 「彼等の常用法は、直接患者の幽体へ働きかける事で、患者に、彼
等自身の化学的エーテルを或る程度に供給する。此は主として幽体中
に欠けてる特殊成分を送り込む為で、患者の身体に接近して技手した
り叉は直接按手して行ぱれる。」
 質問 それは思念指向により左右されますか。
 「いや指向ではない。単に二つの平而の問の差異に過ぎない。一つ
は多量にもち、他の一つは欠乏してゐるので多い方から少ない方へ出
てゆくのだ、多量にもつものは、誰でもその働きを行う事が出来る。」
 「此型の霊癒家による作業の範囲は頗る限定されていて主として神
経障害、機能障害、身体の衰弱(或る疾病に伴ふもの)多分胃腸障筈
害それに類似の病苦に限られてゐる。それは疾病の侵入に打ちかつ事
は出来ない、主として病弱後の体力と健康の恢復に有効であり、頗る
緊要な仕事だ。」
 質問 直接幽体を経て肉体に働きかけ、霊体には何等の関係もない
のですか。
  「何もない。此型の治療の大なる欠点は、それが速かに霊癒家自
身を衰弱させる事である。霊癒家にとり絶へず働く事は、通常頗る高
度の個人的健康を必要とする。」
 「治療後の霊媒の恢復は遅くて、恰も重労働から恢復しつつある様
だ、十分な休憩が必要だ。」
             六二頁

質問 磁力的療法後健康の続くのに程度がありますか。
 「そうだ、?さうだ。全身的衰弱又は機能的障害かある際、再び新
たに療治をする必要があろう。
他の場合、いろいろの事が存在する問永続せう。主として肉と骨(硬
い部分)の疾病に効果かある、それに対して諸君は一般に霊人の指示
を認めまい、その必要がないからだ。衰弱は、移入しうる或る物の欠
乏だから、移入された場合の治癒は或る程度に永続性かある。施され
た時のそのままの状態に止ってゐる。」
 不意の発言 私は昏睡状態になって仕事をする磁力的霊癒家を見た
事があります。
  「それは正しい。然し、その場合でもすべての接触療法が必しも
磁力的療渋ではない。」
 質問 貴君は磁力的療法と心霊治療との合併があると御仰るつもり
ですか。
 「そうだ、然、吾々はその各種目につきそれ等を考究してゐる。按
摩的療法に心をひかれてる多くの人々は、その型の療法に親みをもつ
故、?それに心がひかれる。彼等は化学的エーテルを豊富に所有し彼等
白身にふさわしい環境に引き入れられてる。」
 「他のものは著しい成績をあげないが、霊癒の領域に於て(それは
マッサージ師の見地からは非正統であろうが)マッサージは按手と同
一の効果をもつ。人々は親みをもうものに引き入れられるがそれが本
当のものではない。それによって、類似の或物にひき入れられ、彼等
は衰弱するの
              六三頁


だ。」と
 磁力的療法を行うには、最初に霊癒家の心の中に患者に対する同情
の感じをもつ事が必要です。
それは患者から病的状態を除去したいと云ふ一種の内的慾望です。そ
れから霊癒家は患部の上に彼の手をおいて、恰も疼痛を和らげるか、
除去する様な運動をするでせう。
 同情と云う精神状態と、自由に助力を与へんとする慾望とは、すべ
ての型の療法に必要な予備行為である事を茲に主張しておきます。自
働的な無心な、無目的な技手は効果を起さないでせ若し患者が全身衰
弱に悩むなら、霊癒家がその病人の手を彼の手で握り、自由に元気づ
ける力を与へれば?それで十分でせう。
 此を行ふ際、霊癒家は一般に彼自身の腕から手から、忠者へ流れて
ゆく力の流れを感じる事が出来ます。患者も亦?此を感じて、その感覚
を、「霊癒家の手から私の身体の内上方へ脈動する電気的勢力」と言
い現してます。此等の感覚が普通であると同時に、それは磁力的冷法
に必ずあるものではありません。
 若し患者が血液の減損に悩まされてゐれば患者と肉体的接触をする
と同時に、経験の多い雲癒家には常にそれがわかります。一定の生活
力が患者に人つた時、それは同一量の減損を感得する
              六四頁

事が出来ます。
 此の型の療法の効果の一つは、患者が治療後常に一層強健に感じ、
元気がる出る事です。
 磁力的療法は、諸療法中、最も単純で容易なものであり強健な人々
の多くは、此の天恵をもってます。
 霊癒家になりたいと欲する人々は、誰でも最初に磁力的療法を習得
しやうと試みるのがよい考へです。けれども潜在した霊癒力をもっ人
には磁力的療法を施すのが不適当な事もありませう。
然し一般に云って、彼がそれを所有するとしても、それは実に、その
人の肉体的組成に関します。
 とにかく、霊癒家は、彼の健康が良好でなかったら接触型の療法に
従事してはいけません。叉若し彼が気分が悪く疲労し易く、全身の調
子が悪い様に感じた時は、磁力的療法の様に自分の活力を他人に与へ
る様な事は決して行ってはなりません。
 これ迄、霊癒家は(特に若し彼が自己意識にそれか感じなくてはな
らぬ際)機会が現れた時、患者にそれと語らず又みえも飾らず磁力療
法にたづさはる様示されます。彼は患者の手を握ってすすんで患者に
精神活力を注入する事は容易に出来ます。彼が何をやってるかを云ふ
必要はありませんが、患者の一般状態、色調、多くの色、鮮明度(オ
ーラの)等がよくなったかどうかを観察する事が出来ます。
             六五頁

 


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