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霊癒の科学(15) [心霊と人生]

                     霊癒の科学(15)


 学問として体系づけられた心霊研究ではあるが、その概要を
知るには現時点では先達の文献に依るしかないのが現状であり、
なんと云っても、浅野和三郎先生、脇長生先生の著作集による
のが一番である。今回からハリー・エドワーズ著山本 競訳の
「霊癒の科学」を載せます。・・・・

{注}パソコンでの入力の関係上JIS設定にもれている漢字の
   表示が困難な場合は現在の簡易表示体で代用するものも
   あるのでご理解ください。
            霊 癒 の 科 学
     
               ハリー・エドワーズ
               山 本   競 訳


「私は数ケ月間入院していました。」とウライト夫人は云った。
「そして外科的方法で加療さ れ、又手術もうけました。」
「私は退院してからも或る医者にかかり不眠症に対して服薬しました。」
「私の指導霊はもう一心私の前に現れて、チャイルドパート路ゆけと
私に告げました。私は そこへゆきエドワーズさんの手枝療法をうけ
た後、私の膝の障害は完全に消失しました。永年 の問に、初めて二
階へかけ登る事、妻としての普通の多忙な生活を過す事が出来るよう
になりました。
 四肢又はその末梢に軽症リウマチスを発病した患者には個人療法が
常に疼痛状態を除去する事が出来、治療後最早や病苦のない事を患者
に確認させるため指や四肢に力を入れて見させる方がよいとすすめら
れました。
 此等の症状の治療中、霊癒家は彼によって行はれてゐる二つの機能
を意識します。特に手技を施してる時先づ霊癒家の指の強烈な震動を
見るでせう。第壱に手から可なり著しい熱が流出します。
此の熱は衣服を透して患者に感ぜられる全く異常なものです。手を患
者の衣服の表而から三四寸はなしても患者は尚熱さを感じます。
 第弐の機能は、霊癒家が患者の四肢を撫で下して、手が衣服にふれ
ている時、熱の逆効果即強
              一三七頁

い冷さを患部に感じる事があります。(それを霊癒家は気がつきませ
ん。)著者は此の熱感と冷感の意味や根源について説明する事が出来
ませんが正しく起る事は真実です。此の二つの効果を起すものが、全
然霊癒家自身の力ではない事と、此等いづれか効果を経験した後、患
者は常に認む可き好果をうける事だけは十分云ひきれます。
 時として治療中に患者の手、掌は又は足蹠に湿潤が起ります。此は
治療後(特に夜門)数日間認められるでせう。特としては足が痛くな
る事があります。此は治療後持続する症状で軽性を来すものです。
 此の最後に誌した症状は腫瘍の治療上にも認められますが相互にど
んな関係があるか、わかつていないのです。
              一三八頁

         第十三章 精神病の恢復

  諸君が期待されるかも知れぬ程に精神病者の霊癒の申込みは多くなか
っだけれど、委託された患者は三人の中二人の割合で治りました。
 茲に著者が収扱った第一例を概略述べて見ませう。一九三八年十二
月発刊のサイキツクニュース誌に報告したものです。
 家庭から他処に連れて行き檻禁しなければならなかった程に心の狂っ
た人妻に不在治療が施されました。
 快癒へ向って変化が認められました。その後問もなく彼女は平常に復
したので医師は驚いて、斯る迅速な治癒がどうして起ったかわかりませ
んでした。患者は、今良人や小児だちと共に家にいて、舞踊会へも行っ
ています。普通の幸福な家庭生活を営んでいます。
 又最近一九四四年一月には次の如き病例があります。
              一三九頁

 著者は国内守備隊の士官の一人でした。一九四三年の晩秋に、著者所
属小隊の水町が急性精神障害を起して病院に檻禁されていた二十三才の
娘について著者に話しかげました。其の迦間に兇暴な行動をした結果そ
の患者は一層厳重に檻禁される事になったと云ふのです。
 著者ははどんな約束も出来ないが、やれるだけの事はやって見てあげ
や寸りと水仙‥に返答しました。
 不在治療を開始した一週間後、担任の医師は患者が私有物をもつ事を
許した程軽快し京した。
二週間後、患者は週末を自宅で過して日曜日の午後に病院へ戻る事が許
された程、著し快方へ向ひました。
 それから引き続き軽快して、病院当局は、患者の自宅訪問を認可し、
家入と皿ハにクリスマスの日を過す事も許可しました。
 今一九四四年一月の終るに先き立ち患者は自宅に居る事を医局から許
すΛ可さ仁てます。(一九四五年三月迄再発していません。)
 第三例は一九四一年八月九日発刊サイキツク・ニュース誌に報告され
ました。

     霊癒の迅速な成績

 乱心した女に対してハリー・エドワーズに不在治療が求められた時、
迅速な効果かがち得ら
              一四○頁

れた。患者の兇暴性が増悪したため、病状が重篤になつたので、家人は
患者を入院させる手続きをとっていた。
 患者が丁度入院しやうとしてゐた頃エドワーズ氏は不在治療を施した。

  専 門 家 の 証 言

 四人の専門家が患者を診察した時、医師達は、患者が全然異常がなく
苫悩の症状もない事を認めた。此は約八週間前の出来だ。患者は要心の
ため入院してゐるけれども、乱心症状の再発を見ず、問もなく帰宅する
筈だ。
 その後約三ヵ月を経た時の手于紙に「その後何んの変りもありません。
よくなつてゐます。
としらされてきた。入院してる患者に不在治療が行われている点に注目
す可きです。
 患者の容態からして、信仰療法、意志の力又はクーエ氏の暗示等で治
つたものは考へられません。
 霊癒家は又、屡々、比較的激しくない精神薄弱者、二、三の強迫観念
をもつもの、特に沈鬱や憂鬱に悩まされてるもの等に対して霊癒を求め
られます。
上述の諸症で、個人及び不在の両治療法によりて同し様な成績があげら
れました。勿論、個入治療の主要な長所は、心理学的療法により霊癒を
助長する事が出来る事です。
              一四一頁

  
 特に不在治療による精神異常の恢復を読者は理解を越へた行為だと思
はれるでせう。だが若し前章に述べた結論を想起されれば、斯る治療が
実際に行はれうる事も言けると思ひます。
 吾々の霊体は霊の心をもち、それが肉体を指向し支配します。思想は
全然肉体の所有物ではありません。脳は吾々の意誠心に思想を翻訳する
事を許します。かくて吾々の自我(内在の吾)は霊にあります。
 霊は他の霊と波長を合す事が出来ます。
 霊的智識人(霊智者)は、吾々が言語によりて相互に交通する事が出
来ると同様にたやすく、患者の霊の心と接触するやうになると仮定して
も誤っていません。それ故霊癒家が精神錯乱の症例に助力を求められて、
それに関与し初めた時、霊智者は彼自身の活動面で、その状態に関与す
る事が出来ます。
 霊癒家の採用する療法の解説は困難でありますが次の考へはそれに役
立っでせう。
 心理学者が暗示により、心の行動、又精神運動及び指導に影響し得る
と同様に、霊癒家は患者の霊的意識に同様な療法か施す事はありませう。
かくて、即ち恐怖を除去し、確証と信頼を鼓吹する事により、乱心して
る者を新しい方向に転じ、それによって通常の精神均衡が恢復されてま
す。
              一四二頁

此の問題について最後に一言します。
 無智で悪意のある人々は「屡々、神霊主義が発狂の原因である」と非
難しますがこれは全然間違っています。神霊主義者である著者は、神霊
主義が一人の人間を狂気させた全責任を負うふ可き実例を一例でもあげ
るものに対して挑戦しますがこれ迄その挑戦に応じたものはありません。
英国の精神病委員会が発狂の原因として神霊主義の名をあげた事は一回
もありませんでした。
 此れに反して上述のように、今日霊癒の直接の結果として、多くの人
が発狂から救はれた事を示す実例は多数にあり、又尚多数の精神薄弱者
や憂欝病の患者が或種の霊癒によって元気を恢復し又は治癒されていま
す。
 医師の心を悩ます最も論争的な問題の一は心と疾病の根関々係です。
 一九四四年十月以降、不在治療による心の療法で或る重大な結果をも
たらす事が出来ました。これにより得た含意は未来の研究上宏い視野を
開きます。
 本章の初めに、霊癒がどうして乱心した者の心を均衡させるか、即ち
発狂した者を常熊に復させる事が出来たかが示されました。
 霊癒家による此の他の精神状態に及ぼす影響の相違が、今目注目され
ました。
 此の相違は次の典型的症例に於て認めめられます。
              一四三頁


 一人の男が著者に手紙を呉れました。神経質だった彼の妻は小児を連
れて北イングランドの家を捨ててロンドンに来ました。あらゆる努力を
払ったに係らず、彼は妻の足跡を躡ける事が出来ず、V-1爆弾が跳梁
するので妻の安否が最も心にかかっているとかいてありました。
 此は通常の霊癒から見て縁のないもののやうに思はれ、著者もどうし
てよいかわらないので、その事情に関係することはことわらうと初めは
思ひました。だがことわらずに一種の実験として見る事にしました。
 十目後、その良人から感謝に満ちた便りを受取りました。
 一週間以内に彼の妻は愛情をこめた手紙を彼の許に送り、遠からず二
人は再び元の鞘におさまる事になりました。
 第二だが趣を異にした症例は、飲酒に耽る男に霊癒を行って貰う事が
出来ようかと尋ねる電話が著者の許へかかった時の事でした。其の男の
行動が良くなかったため、妻はよぎなく彼を捨て去って終ひました。
 二週間以内に変化が起りました。その男と妻は再び一諸になりました。
それは今から三ヶ月以前の出来事ですが、今もってその状態に変りかあ
りません。
 飲酒癖に対して霊癒を求めた(或る症例では患者自身から)類似の症
例は多数にあり今日迄に
              一四四頁

一般に恢復しました。
 他の症例は或る一人の人妻で、彼女が自殺しようと思い詰めた程良人
及びその妹につらくあたられて不幸な生活を過していました。
 再び二、三日以内に変化が起りました。良人は注意深く親切となり、
その妹は同じ家に往んでましたけれど、彼女の不親切だつた行勁を後悔
した気持を現した手紙を彼女の許に送りました。
 薬物の慣習に悩む人々の霊癒を求めた多数の実例も亦ありました。
一人は南アフリカのような遠方の人からでした。茲ではまだはつきり成
功したと断言する事は出来ません。と云うのは恢復が永久的であるかど
うかを示すのに十分な時日が未だ経過していないからです。然し一定の
軽快が数例に認められました。
 上述の状態が変質状態で此の治療法則の範囲内に編入し得る事は明ら
かです。若し読者が人体の複雑な構造と内的即霊的の心が霊癒家からの
直接の影響を受ける事を記憶されれば、助力が実際上の議案として認め
られます。
 霊医による霊的即内的の心への影響は又順次に内的意志にも影響しま
す。内的意志が此の影響を受けるのを許す時、習性の変化が起ります。
正しい方向への霊的の心の持続的攻撃で悪癖の征服が成就されます。
              一四五頁

 心霊研究家及び特に霊的治療の研究家には、この心の均衡は霊界人の
既知の力と全く一致しています。そして確かに未来に対し、論題と活動
との広い領域を問拓します。
 著者の経験上、心の状熊は身体の健康と大概関係あるものと断言する
事が出来ます。
 胃障害、リウマチス、あらゆる種類の発作、皮膚と心臓の障害、不均
衡な神経により生ずる他の疾患、血液及び血行の疾病等は精神の緊迫、
沈欝、心労その他のある場合に増悪します。一般に霊界通信は此を告げ
ます。それで代?する問に霊癒家は屡々それを意識します。心の平静を
確保するため指向療法は常に好い成績を齎します。多くの感謝の手紙は
此を証明します。殆どすべての症例に於て、短時日の中に、肉体の改善
を伴ひます。(附言、一九四五年三月)
              一四六頁


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