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霊癒の科学(18) [心霊と人生]

                    霊癒の科学(18)


 学問として体系づけられた心霊研究ではあるが、その概要を
知るには現時点では先達の文献に依るしかないのが現状であり、
なんと云っても、浅野和三郎先生、脇長生先生の著作集による
のが一番である。今回からハリー・エドワーズ著山本 競訳の
「霊癒の科学」を載せます。・・・・

{注}パソコンでの入力の関係上JIS設定にもれている漢字の
   表示が困難な場合は現在の簡易表示体で代用するものも
   あるのでご理解ください。
            霊 癒 の 科 学
     
               ハリー・エドワーズ
               山 本   競 訳


 何か此の障害を起したか私にはわからないが戦争事情とは何んの問
係もなかった。戦争は治癒期問中も依然として続けられていた。
 第三例 此の患者は手のつけられぬ静脈瘤と長時続いた静脈怒張を
合併した皮膚病に悩されていた。それが医療に反応しなかったのでエ
ドワーズに霊癒が求められた。其の障害が相当永く存続していた問係
上多大の好果は期待出来なかった。数ヶ月問何の変化も起らなかった
が蔓延もしなかった。患者は四肢を休める事が出来なかったから多分
治療の徴候を示さなかったに止ろう。それから、約二週間前になって
突然に迅速に治り始めた。腫脹は消散して、今日、その瘡面は本来の
大きさの半分以下になっているので、進行が同し比率でつづいてゆけ
ば次の二週回以内に全治するに相辺ない。静脈瘤性潰瘍は安静就褥し
得る以外治癒の稀有な事はすべての医師の知ってる事実だ。
 第四例 此は長時問持統した静脈瘤の他の一例である。両脚が大に
腫脹して、一寸とした擦過傷は第三例のものと類似な頑固な潰瘍を起
す傾向かあった。患者は頗る多忙な女性で、戦時中此れ迄足を休める
暇が殆んどなかった。それにも係らずエドワーズ氏が霊癒を問始して
以来腫脹は消褪して、十年位若返ったと彼女自身で云っておる。
 すべて此等の症例は医学的見地から治癒の見込みの最も少いものだ
った点に注意す可きです。
             一六七頁


彼等の一人もそれ迄エドワーズ氏に面会した事はない。エドワーズ氏
は不在治療として知られた療法を彼等に施した。私はどうして療法が
作用するかにつき意見ば述べない。私の云へるのは、事情が上述の如
くであつたと云う事だけだ。

  私を驚かした事実は、吾々が毎日幾回も耳にする此の民主主義を、
自由を、かちとらんとしてる時代に、霊癒を施したり、受けたりする
のが違法で、一旦霊癒が成就した治療を記述する事も亦非合法的だと
云う語だ。戦が終つた時、全部の神霊主義者に、霊媒を迫害し得る嘲
笑す可き法律の撤回を成就するため必死に闘う義務が確かにある。
 此れ迄多数の病院の皮膚病専門家が冷療して軽快させられなかつた
皮膚病患者が霊癒をうけたのは興味があります。
 一九四四年、其の後の報告は疾病の再発を認めなかつたと述べてい
ます。
 此等の症例で、不在治療により癒された瘡の治療から見ても明らか
な様に、霊癒家が原因を除く事により此等の疾病にたずさわつてるも
のと見なす可き理出があります。此を成就するため、血行の性状に或
る変化を生じ、その障害を換起し維持していた毒物又は他の原因体を
除去したと云うのが合理的な仮説でしょう。
              一六八頁

 患者は霊癒をうけている問に、患者は売薬ものまず医療もうけなか
ったと報告されました、 静脈瘤について、著者は霊癒によりて静脈
が常態に復した一例にも会っていません。然し容態は軽快し、静脈の
堅さが感じ、腫脹は消失し、疼痛は減少しました。効果が一週問そこ
そこ続いてからその容態をすっかり治すには他の療法が必要でした。
静脈瘤性潰瘍は或る症例に於てそれで乾涸して唯瘢瘡のみを残すと云
う結果を来す様に加療されました。此は三例で起り、他の例では唯僅
かに軽快を来したにすぎませんでした。
 一九四二年二十九日サイギツク・ニュしス誌に於て次の報告が発表
されました。此れは患者の両親から来た手紙に基くものです。

 不治の疾病をもつ女子が霊癒によりて、戦時の仕事をやる事が出来
た或る霊媒に施された不在治療により、四年間不治の患者として就褥
して、死亡するものと期待された若い女が今時戦争に献身従事してい
る。彼女は生れながらにか弱くて生存すると期待されていず、幼時か
ら彼女の生涯は疾病の長い連続であった。
 成人期に達して急性の咽喉障害が患者の病苦を増加し数回手術をう
けた。其後数年の氷い問病褥に過した。それから脊髄病が起り有痛性
内臓疾患を併発した。
              一六九頁


      
 規則正しい医学的の実験と手術が行はれ、医師は彼女の病状に非常
に同情し且つ興味をいだいた。然し乍ら医学的記録には不治の疾患、
恢復の望み無きものと誌された。其時一人の友人が不在治療を依頼す
る手紙をハリー・エドワーズ氏の許に送った。疼痛と体重減少が止み、
恢復への一般的運動が始まった。
 霊癒が依頼された時から、彼女に規則正しい強壮剤の服用以外、内
外科的医療を受げなかった。
 此の時代に、患者は「目に見えぬ手で自分の躰が取扱はれてる様な
気がする。」と云った。
間もなく彼女は病床を離れて歩き出し普通に近い生活を過す事が出来
た。彼女は政府の或る任務に傭はれる事が出来た程に引き続き快くな
つた。

勿論此の項目の下に前章で既に報告した。癌、急性関節炎、聾、失明
等の多数症例も含まれませう。すべて此等が考察された時、かくて不
治の疾患と認む可き患者の治療数は暗合と見倣すには余りに多すぎま
す。実際霊癒により上述の症例の一例でも治すことが出来たら、それ
は霊癒家にとり、やり甲斐のある仕事でせうし、又医業上にも考究を
要するものとして、自然好い印象を与へる筈でせう。
             一七〇頁

          第十七章 非分類的成績

 次の抜粋はすべてロンドンの新聞とサイキツク・ニューズ誌からと
り入れたものです。報告されたすべてのよ症例で、紙上では一致す可
き二つの条件を要しました。
 第一、患者の氏名と住所をしるし、大多数の症例で支持的な記録に
    よる実証を伴ふ可き事。
 第二、患者は調査し発表された物語を快く支持する事。
    ロンドン新聞の場合 探訪記者は霊癒本部叉は本人の自宅で
    会見し又或る場合には記者が治療中にその会へ列席しました。
    そして診断と成績を確認するため、十分、自由に患者に質問
    する事も出来ました。
 此等の抜粋は順序立っていませんが、それは治療された病状の、広
い範囲を説明する目的には役に立ちますし、紙上で注目する価値もあ
りました。
             一七一頁


 エドワーズが救い得た一つの症例は十二指腸潰瘍のためしばらく悩
まされていた一人の友人で、最近衰弱と激痛のため職業に従事するの
も妨げられました。
 四日後、患者と相談の上不在治療が行はれ、即時に軽快し初めまし
た。患者は翌朝仕事を再開する事が出来て、唯僅かに疼痛の痕跡だけ
があり、その次の日にその疼痛は全然消え去って再発しませんでした。

     霊 癒 の 奇 蹟

 私は初めて神霊主義教会へ行って見た。そこの霊媒で講師だった方
はハリー・エドワーズ氏でした。司会者が霊癒家だと言った。二年以
前から怪我の為固定した二つの腕の骨が日常激しく痛むので、それが
治して貰へるかしらと思っていた。私かかく不審に思ってた時、講師
は壇上で演説しているのに、その姿が私の方へやって来るのを見た。
彼は一時私の上においかぶさる様に思はれて、私は恐怖の余り額に冷
汗が流れた。
 帰途、私はまだその姿が私と一緒にいるような気がした。私が馬鹿
な独語を言っていた時、ひどい痛みが関節に起って路傍の手すりにつ
かまり辛じて身を支えた。二、三秒で痛みが去った。私は関節を動す
事が出来る様な気がした。多年動かさなかったその関節を使って、今
私は此の手紙をかく事が出来る。エミリー・スマイサー誌す。
(ウエスト・モワラソドコード・ロ
             一七二頁

ンドン南部十四)
 一人の母が娘の治療を求めてきた。墜落の結果娘の腕に鶏卵大の塊
が出来たと言うのです。
霊癒家は塊の上に手を置くと二、三秒の内に完全に消散して再発しな
かった。
 内臓の悪性腫瘍のすべての症状を示した母のために、若い女が不在
治療を施してほしいと言って来た。一日以内に非常に怪快したと報告
して来た。一週間後その娘が手紙をよこした。
 「症状はすべて痕方もなく消失しました。母の健康は大層よくなっ
ています。」とかいてあった。
 肉体的病苫だけが関与した症例ではなく、劣等症状症例の吃りに悩
まされた少年に不在治療が施され、その母から全般的に著しく快くな
ったと報告している。

  此は霊癒的接触である

 雲癒家の手の下で腫瘍が消失したのはバルハム心霊研究協会のハリ
ー・エドワーズ氏の最近の治療的成功の一つである。
 一人の女が乳房内の腫瘍に対して霊癒を求めた。手に触れて見ると
約四吋の硬固な塊がある事を認め、霊癒を施した処腫瘍は胡桃大に減
小し、疼痛は全部消失。
 他の患者はニケ年問腹部腫瘍に悩まされ、それと共に頗る急激な疼
痛を起しました。患者は
              一七三頁

厳重な食餌の下に長い問入院療法をうけていた。霊癒を施した後エド
ワーズ氏は痛む部分を見つけて呉れと彼女に尋ねた。患者は手で触れ
たり押したりして疼痛が残っていないのに驚いた此の一回の治療以来、
患者の障害は再発せず常食を取っていた。
 不治の肺結核として療養所から退院させられた患者は二、三週問霊
癒をうけた。かくて同じ医院当局により胸部に検査が行はれ、医師が
言った。「今、胸部に何等の障害があるとも思はれない。」と
 麻痺に悩んでいた年高さの男(彼の手が無力だった)が眼の障害と
頭痛を訴へたが第一回霊癒後、その手を使って力を入れて物を掴む事
が出来、彼は眼と頭痛と両方の障害からも救はれた。
  今 ダンスに行く
 頗る悪性の静脈瘤に悩まされ、医師の言に従へば、静脈瘤炎にも罹
っていた一人の女は、エドワーズ氏より三回の霊癒をうけた。静脈瘤
は著しく減少した。それで医師は斯る顕著な軽快を起すためにどんな
療法をうけたかと彼女に尋ねた。静脈炎のすべての痕跡が消失した。
 治療前患者は仕事に行く事が出来なかったが第一回の霊癒後彼女は
仕事を再開する事が出来それ以来ダンスにも行った。
              一七四頁

   第十八章 統計的記録

 大戦勃発に先き立つ事正に一年、治療成績に関して頗る注意深い記
録が保存されました。
 僅か一年間の記録が利用されうるにすぎないとしても読者の諒承を
求めなければなりません。
と云ふのは治癒上の仕事をそれに関?する労作のすべてを加へた時問が、
昼間の通常の業務後の余暇に行れた奉仕だつた事を考へていただきた
いからです。
 一週間中の一定の日の夜間、午後七時から十時の問の治療会だけで
なく尚、海週土曜の休暇も亦同じ目的に使用されました。個人に対す
る返事を書き、又記録簿の各項目の下にそれぞれ記入を要する数百通
の手紙も来てました。亦患家へも訪間しました。又「ジヤツクウェー
バーの霊媒術」と云ふ著書の校正と云ふよけいな仕事も、詳細な形式
的の記録も持続する上に邪魔となりました。 記録は、結核病、腫瘍、
精神及び神経症状、骨疾患、視聴力障害、及び一般疾病と云ふ項の下
に分類されました。
              一七五頁

不在治療申込み者の多くは報告をつづけず又、全然報告しないものも
ありましたから茲に引用した数字は完全なものとは考へられません。
 個人治療のため一、二回来訪した後好果を報告した患者の或るもの
は治療を続けなかったか、又は治療による最終の結果を証言しません
でした。
 此の後の点について、多くの場合、直接又は問接に、治療が完全な
恢復を来した事が、後日になって著者の耳に届いかものがおりました。
此は数ヶ月経過後、患者の容態によっても判断されました。
 数字を呈示する前にもう一つ注目に価する条件があります。
それは霊癒家の加護を求めて来た症例の大部分が頗る重篤な進渉した
容態を呈する疾患に罹ってる患者であったと云ふ事実です。
 患者又はその親戚が医者から「治療の見込みなしと思ふ」と云はれ
た程悪くなってから霊癒家の助力を求めて来る場合が非常に多いので
す。
 処で、その数字を示せば次のようです。

 病類 全治  認む可き軽快の報告 無効 死去 報告なきもの
結核病 25%   30%     15%10%  20%
骨疾患 45%   30%     50%     20%
              一七六頁

腫  瘍50%   20%     0   0   30%
精神障害20%   36%    14%      30%
視、聴力50%   40%    35%  0   20%
一般疾生34%   32%    12%  0   22%

 リウマチスと関節炎の部類に関して進渉した容態の患者で全治を認
めたものに皆無でした。此の問題についての章に示したように可なり
著明な効果をうる事が出来ましたが、急性に悩まされた者で完全にそ
の障害を免れたものも皆無でした。発病早期の疾病は一般に軽快する
事が出来、時には永久に治癒しました。
             一七七頁

      第十九章 最後の結び

始めの章で、すべての操作はそれに適用した法則に支配された力の結
果であるとの仮定が示されました。それで他のすべてのものと同様に、
霊癒も自然の法則によりて決定されます。
 自然の法則という語の中には理学的及び形而上学的の法則の二つを
含んでます。即ちそれ等は何れも自然の法則なのです。
 霊癒は神聖な行為であり、超自然的性状のものであり、又自然の法
則を凌駕するものであるとの考へを認める人々も、どんなに不愉快で
も、特に治療霊媒によりて懇願された時、霊癒があらゆる人種と領国
の人々に起るものであると云ふ主張に当面せねばなりません。
 ローマンカトリツク教徒は、ルールドで時として起る処の治癒を、
神の干渉の結果と信じてますが、然し類似の治癒を来す処の治癒霊媒
の此等の善行を人類を誘惑するための偽装として遂行する、頗る狡猾
な悪魔の道具であると信じてます。
              一七八頁

勿論ルールドに於ける治癒と治療教会に於て起る治癒との問に何等の
差異もありません。一方が悪なれば、他方も善ではあり得ません。
同一法則に支配される操作がいづれの場合にも働いてます。人門の宗
派的信仰は治癒法則に何等の関係もありませんし、又よしんばあると
しても少いものです。かくてすべての治癒は巧妙に行はれた力の結果
した場合であると再び説いてよいのです。
霊癒を来す前に起す必要のある大切な要約について既に記述しました。
此等は治癒機能の理解へ今後近づくに際し合理的な論拠を提供します。
世界的な実証は霊癒が偶然起るものでもなし、気紛れものでもない事
を証明しました。
基本的必要条件が実施された時、霊癒が常に起り得る事を事実が証明
しました。
治療作因を祈る事を常に実行している治癒霊媒は定った儀式又は伝説
的奉仕の一部である教会の奉仕的代祷を行ふ場合よりももっと不断に
頻繁に成績をあげる事が出来ます。
 遠い昔イエスの霊癒を行った教会は、先づ霊癒を賞讃して、その力
の使用法の習得と実行とを唯々切望し歎喜す可きものと、人々は考へ
たであらう。不幸にも事実はその反対です。実際一般の輿論は宗教的
頑迷により治癒霊媒に対して偏見を抱いてゐました。
不可解に思はれませうが、教会は病人に対して教会幹部が祈る事は本
当に適当だと考へてるのに、治療霊媒による類似の祈
            一七九頁


願を悪魔の行為と見なしています。
 一七三五年の古代魔術法令の下に霊医よりの助力を求めて病人を癒
さんと試みるものは誰でも違法でした。一八二四年の浮浪者取締法の
下に霊癒家は無頼漢、浮浪者、変態性慾者と共に分類される危険かお
り、陪審員に控訴し、又裁判をうける権利もなく、入獄の略式判決を
うける傾向がありました。
 著者も亦若し自ら霊癒を申し出てれば法的訴訟手続をうける危険が
あります。その際霊と交通する陰謀の仲問となるからです。
 若し或る数の人々が霊癒の祈りのために会合して、病人を救ふ目的
で彼等の考へを語で表現すれば、彼等は更に魔法使の嫌疑をかけられ
る傾向があります。
 一九三八年癌腫法として知られた法令が政府の法案として法律にな
りました。此の法今は主として医業界により保証されました。それは
神霊主義者と他の宗派の信者をとはず、癌又は腫瘍に関して治癒の記
録を公表又は宣伝しか場合その治療霊媒に対し重い処罰を以て起訴す
可き違法行為と見なされました。新聞紙は此の法令により、斯る治癒
に関係する事は許可されません。又、或る集会、又時としては個人と
しても、本当に此れを述べてはならないのです。
 かくて発令猶予期間の此の一年、一方では法令と医業には快心の協
力がおるに反して、吾々は
             一八○頁

霊癒を妨害することを目的とする同盟があるのを発見しました。
肉体的逝去後、吾々の持続的存在を支配する法則の履行を妨げる事が
出来る以上に、治療の起るための自然の法則の操作を妨げ得る法令は
ありません。
 本書に蒐集した記録は、大英国に於ける数千の霊癒家によって達成
された治癒の最も少い部分にすぎませんが、霊癒が空想ではなく、真
実である事を実証するに足る事が望まれます。実際此れは驚く可き科
学です。
 結論として、本書が多少でも啓蒙された当局を、霊癒の潜在力とそ
の含有するすべてのものに或る注意を払ひ初める時代に少しでも近づ
かしめるなれば、本書の目的を達成したものと云へませう。
 各時代を通じて、人間は多くの驚く可き科学を発達させました。
然し彼等の誰がそれを人類の改善と進歩に対し合成的知識を利用する
ため吾々の科学者、医師その他の人々の最も熟練したものが、もっと
進歩してる肉身を捨てた智識人と協力するとき人類に開放さる可き無
限の可能性と比較する事が出来ますか。
             一八一頁


             一八二頁

                                     一八一

   第二十章 著者の自叙伝
 <<著者の氏名ヘンリー・ジェームス(ハリー)エドワーズ>>
                      (一九四四年五月)

 一八九三年ロンドンで生れウッドグリンのエルパーク学校で教育さ
れました。
 少年時代より公共の仕事に興味を示しました。十五歳の時第一少年
隊の首唱者の一人となりました。其の後自由党員として政治事務に興
味をもち、十八歳でロンドン自由党協会の書記となりました。
 世界大戦(一次)の初期に、私は初め自耳義救済残金、ウェールス
公の国際救済基金等の仕事の構成に従事しました。
 一九一四年十一月ローヤルサッセックス?隊に編入され、印度に駐
在勤務、印度で私は陸軍部隊に対する救済事業に活溌な興味をもち
ローヤルサッセックスヘラルド紙を創設編輯しました。
 一九一八年バグダットの野戦隊に任命されその結果、北西波斯に対
する労働指揮の位置で大尉の位階を得ました。
                         
             一八三頁

 東洋に滞在中、印度、ペルシヤ、イラク、クルデスタン、ルリスタ
ン、スーダに或る月日を過し、此の間に東洋の宗教を研究し、同時に
印度では或る数の印度人の家や寺を、祭日の時に訪問する特典を得ま
した。
 マラパールでオチクルトの粗野な原始的な儀式を調査し、そこで人
問が確実に獣に変化するために行ふ儀礼とかに備を僧侶が私に示しま
した。
 悪魔と虎の踊りはバンガロアの土人部落で目撃しました。
 シク寺に名誉ある客として招かれ、稀有な特典が私の調査に対して
与へられました。その時 「黄金の書(Golden Book)をうけとつて
みました。
 波斯で私は標高一三二〇〇尺のエルグエンド山頂の聖洞へ巡礼の旅
路につきました。
 ラアダンの粗暴な血醒いマホメットの祭と、もつと平和なラマザン
の儀式を二回見物しました。
 波斯にゐる間にケルマンシヤ回教寺院へ入る許可を得、その際マホ
メットの女はラマダンの儀式の肉休的苦痛で祝福されていました。
 ヅロスターの家を訪間してケリンドの拝火教徒と数日を共に過しま
した。
 ルリスタンヘ単独で旅行して山賦種族の一つの客となりました。
 古代エクバタナにエスターの墓を訪れ、叉カンガヴアーの近くの
アナイーダ寺やビジチュンとテクアイ、ブスタンの遺跡を訪れました。
             一八四頁

イラクでカーチメーンの金色塔のある回教寺院を通ってテクリトの
ムエッチンに暫く滞在しそこでマホメット信仰の一般儀式を見物す
る事迄許されました。
復員後、社会及び政治方面の事業を新しく再開しました。退役軍人
協会の実行委員となり国際連盟の分科の創始者でもありました。
一九二九年北キヤムバーウェルから議会に立候補し、一九三六年同
地から再候補しました。
キャムバーウエル平和会議の議長で極刑廃止協会の編制書記官でし
た。
一九三六年神霊主義の調査を始めました。
個人的啓発のために列席して速かに霊癒力、入神談話及び霊視等の
能力に気がつきました。
一九三八年ジャック・ウエーバー氏に会ひました。その後四ヶ月
の問にウェーバー氏は私の手配した集会へ三回訪れて来ました。
一九三八年八月ウェーバー家がロンドンヘ引き越すよう取り計っ
て私の隣家を手に入れました。二年問私は此の霊媒を後援しまし
た。その記録が「ジャック・ウエーバーの霊媒術」と云ふ著書と
して発刊されました。
ウエーバー氏が帰幽した後、問もなく私はアーノールド・クラー
ル氏に面接し此の天恵的霊媒と更に1ヶ年協力して働いた後に
「アーノルド・クラルの霊媒術」と云ふ書物で彼の研究の結果を
発表しました。
            一八五頁

 一九四○年国内守備隊に入隊し、後に任官しました。
 此の期問中も私は治療に引き続き従事しましたけれど、後年
(一九三六-三八年)に於けるようにはつづけられませんでした。
 一九四三-四四年の問ギングストン神霊治癒本部で治療の助手
として働いてました。
 私の現在(一九四四年)の希望は治療本部を設立することです。
(訳者註 此の希望は今実現されてます)それに依ってすべての
患者が霊癒を施され、又研究にも便宜が与へられませう。

附 録 (一九四五年 三月)
 一九四四年六月私の家は敵の攻撃によりて破壊されましたが、
七月の終り、私は幸巡にもエウエルで新しい家を手に入れました。
 私の家が破壊されてから一週問後に起った事件は私に深い感動
と教訓を与へました。
 多年或る男が静脈瘤とその潰瘍に悩まされてました。
三ヶ月問治療を受けてますと潰瘍は乾固し静脈瘤も可なり著しく
消散し疼痛は完全になくなりました。
 彼は非常に心配して私の仕事場へ入って来ました。
彼はこわれた家を見廻って来、それ以後の治療がうけら札るかど
うかと心配していました。
              一八六頁

 私は彼の苦悩を感じて、彼がそう思った時、此の男の治療を続
ける事は非常に重要であることを力強く意識しました。
 此の教訓は物質的損害が賠償されたよりも真の価値かあるもの
でした。
 不在治療の章の附録で記述したように、治療が以前よりももっ
ともっと遥るかに進歩した善い仕事が行はれるようになった事を
証言する数于の手紙が今手許に保管されてます。
 
       霊癒の科学 終            
                  一八七頁


 


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