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霊癒の科学(13) [心霊と人生]

                    霊癒の科学(13)


 学問として体系づけられた心霊研究ではあるが、その概要を
知るには現時点では先達の文献に依るしかないのが現状であり、
なんと云っても、浅野和三郎先生、脇長生先生の著作集による
のが一番である。今回からハリー・エドワーズ著山本 競訳の
「霊癒の科学」を載せます。・・・・

{注}パソコンでの入力の関係上JIS設定にもれている漢字の
   表示が困難な場合は現在の簡易表示体で代用するものも
   あるのでご理解ください。
            霊 癒 の 科 学
     
               ハリー・エドワーズ
               山 本   競 訳


表にきっとのせますとその方は云い出しました。此の月曜日の夕刻の
事でした。私はその方の思念なさる時に協同して思念なさる様にと云
はれてその通りやりました。私は会合には出席しませんから当然良人
はそれにつき何も知っていませんでした。
  第一恐しい肺の悪性腫瘍につして良人に話すのは、唯さえ憂欝な彼
の精神状態に対してよい影響を与へませんから話す処か、話すことな
ぞ思ひもよらなかったのです。叉第二に良人は不可知論者ですから霊
癒なんと云う事は頭からとり上げなかったでせう。」
 「けれどもその夜の中に良人は大変快くなって来て、翌朝早く離床
し、大変具合がよくなったと云ひました。御茶を入れてのみました。
尚私が癪を起していたみを訴へた時、起きて来て私のいたみを和らけ
るためゴム製の瓶に湯を入れて呉れました。彼は別の人のように思わ
れました。最も驚く可き点は容貌の変化でした彼の限から疲れた容子
は消へてゐました。彼は火曜日の事でした。
 私は翌日良人に会ひに来る事になってゐた娘の処へ電話をかけまし
た、娘は良人の容貌の変化にびっくりしていました。週末に良人にあ
った息子も同様その変化に心を打たれていました。
「体重の減少が止り、次にはかったときは発病前と同じ重さでした。
毎日快方赴く、良人に会ふ人は誰も皆容子がよくなったと噂をしまし
た。数日間良人は他の人々より神経をたかぶらせていました。
二週問の中に体重はニポンド増加し霊癒を始めてから五週問で六ボン
ドふえました。
             一一七頁


「S医は其の問休暇で不在、霊癒開始後他の医師が私の良人を診て書
類を検査した後に云ひました。
『貴女の御主人は入院してましたね、書類に報告されてる病状と御主
人の容熊の間に非常な相違がありますが、それから判断して入院して
ゐたと云へます。』と、」
 「同じ週の間に良人はH医を訪間して復職してよいかどうかを尋ね
ました。二、三池日はいけないとはつきり云はれました。同し夜、私
はH医に会いました。H医は、私の良人が非常に快くなり心臓の具合
もよい。それで若し再び重い病苦に悩むやうなことは万々ないと思う。
が然し、御主人はあんなに神経過敏になつてるから、今すぐ復職する
事は賛成しない、だが体重の減少が止つたときいて喜んでゐる、と云
ひました。又肺の状態にっいては、もう一度X線検査をしなければな
んとも云へないと云ひました。それから、以後に良人の体重は六ポン
ドふヘました。」
 「私の良人は尚引き続き快方に赴き一週間後に再び病院へ行き、此
度H医は余り重い仕事でない軽業なら始めて見てもよいと云ひました。
一、二週問、どんな具合に感じるか試しにやつて見たらよいとこはれ
ましたが、私たちはそれは不得策だと坦つてやりませんでした。
 「昨日良人は再び病院にゆきS医に会いたいと思つたのですが、不
在で会へず、代りの医師が神経の鎮静のため何かしませうかと云ひま
した。今日良人はH医にあひに行く処です。あとだどんな報告示あつ
たかお知らせしませう。」
              一一八頁

「良人の驚く可き突然の変化か、私は神霊主義の友人の祈祷を通じて
良人に施された助けによるものと確信します。」M・L・N
 此の症例に於てその男は判然たる不可知論者でしたから信仰療法と
云ふ考を、あてはめる事は出来ないでせう。
 それから助力を求められた日のその夜の問に治癒が最も迅速に起つ
た事です。それと霊癒家は一度も患者にあつた事がなかつたのです。
 一年後N氏は手製ヴアイオリソを造る優秀な腕前について国内新聞
紙上にに好評を博しました。
一九四三年N夫人(戦争のためN氏と同伴英蘭土北部に疎問)は気分
のすぐれない良人のために助力を求めて再び著者の許へ手紙をよこし
ました。助力は与えられましたがその後病状について何の通知もあり
ませんでした。
 既述した様に此も観察のかけた一例で、こう云う症例は不幸にも余
りに多いのです。
  一九三七年にN氏は六十五才になる処でした。それ故少なくとも
六年間は一九三七年度の病状のままで生存していた事け明節に証明さ
れませう。

    S夫人の症例

 本書のもう少しさきにC家の娘たちの治療についての報告がのせて
あります。
                一一九頁

  
 C家の娘に霊癒が成功した結果、娘の一人がS夫人を訪問して貰へ
るかどうかと著者に尋ねて来ました。
 S夫人は癌で死にそうな状態で、我幔してる激痛を軽減するやう試
みてほしいと云ふのでした。
 此の患者は約五十九才の女性で相当進んだ直腸癌の症状に悩まされ
ていました。患者を診察した女医は、三週間以内に死ぬものと思って
いただきたいと親戚に宣告しました。
 当時安眠と安静を来すため毎日二回注射するために女医が招かれた
程、痛みが激しかった状態です。
 患者がその夫人の家に到着した時、女医が患者へ投薬のため見舞に
来ていました。女医が帰ったあとで著者はC嬢により患者に紹介され
ました。
 著者は家族の居間として使はれていた小い半地下室のかたすみに寝
ていました。窓は閉って空気は新鮮とは云ヘませんでした。
 その部屋には小児たちと一諾に患者の良人もいました。彼は確かに
手細工職でした。
 患者もその家族も全然霊癒にもその意味にも気をとめていませんで
した。此の症例以上に気の合はなかった状態は殆と想像する事も出来
ません。全然未知の人である著者は半意識状態の女の病床のかたはら
に座りましたが、そこにゐたすべての人々の問には緊迫したよそよそ
しい感があ
            一二〇頁

りました。著者は数分問祈祷した後、患者の手をとり、出来るだけ治
癒の思念を患者に指しむけた後、そこを辞去しました。
 著者が、疼痛状態が軽くなる事だげを希望し得るのが精々だと思っ
た程に癌腫は進んでました。
 著者が患家へつく迄に一時問も旅行する必要がありましたので、病
室内の友情のない状態、そこにいた人々の冷淡な態度(彼が患者の手
を握ってゐた短い時間内)は時間の浪費の様に思はれて内心後悔して
いた事を告白します。
 その夜と翌日、直腸から多量の排泄がありました。疼痛はすっかり
止み、女医はそれ以上注射は必要がないと云ひました。食慾も普通に
戻って来ました。此の場合も亦癌腫の除去が迅速で、腫瘍は数時間内
で消失しました。
 著者は約十日後に再度訪問しました。患者は地方の看護婦に洗って
貰うのは好まないから日頃自分でやるので疲れて了ったと訴へ乍ら病
床上に坐ってゐました。
 それから短時日の中に離床して家事に従事しました。
 著者は此の症例の証明された記録がほしくなったので、その詳細と
女医の姓名等を人手する事をC嬢に頼みました。C嬢が報告を人手し
やうと試みた時、稍滑稽な返事が患者から送られました。
「あの若僧は自分が何かしたと云ふの、唯二回来ただげよ。」
と此は確証的資料を集める際
             一二一頁
       

経験する困難の典型的実例です。その結末として、女医は快復を説明
するため、癌腫がこんな具合に恢復する事はあり得ないだろうから、
誤診だったに相違ないと患者に云ったそうです。
 かくて吾々はN氏には不在治療による治癒を、S夫人では多分個人
治療による治癒を認めました。
 もう一人の女の患者ハイゲートの患家を訪問しか際、右胸に進んだ
癌腫症状を示していました。患者の苦悩がひどくて眠る事も食事を取
る事も出来ませんでした。
 著者が施療した時、患者は静かな眠に入りました。日ざめた時、患
者は痛みの止っているのを認め、その後眠る事が出来、又よく喰べる
様にたりました。彼女は二三日後非常に安らかに永眠しました。
 帰幽に先き立ち疼痛の中絶、睡眠と食慾の恢復と云ふ類似は癌腫に
施した不在治療の或るものによく見る徴候です。此等は霊癒家がよく
耳にする癌腫患者の症状緩解です。
 可なり多くの他型の腫瘍や嚢腫に関係しか症例がありました。
女に頻発する状態は乳房の腫瘤です。
 個人治療の可能な時、霊癒家はその右手を腫瘤のあたりにおきます。
その時彼は腕から指へ振動が脈を打ってゆくのを意識します。時とし
てに手も腕も激しく振動するのが見へ、叉時としてはその結果、腕や
指がうづくようにいたみます。
             一二二頁


常に塊が軟化して来ます。硬い塊の場合は軟らかでグニャグニャとな
り、大きさが減じます。
大きさが目に見へる程減少するには数回の治療を要しますが、若し治
療を継統すれば、時として腫瘍は完全に消失します。
 上述の一節は長く持続した頑固な状態に関したもので、塊又は腫物
が新しい時、それは屡々数分問の治療中に霊癒家の指の下で完全に消
失します。それはとけて消散する様に思はれ、多くの場合再発しませ
ん。
 著者の治療成績を研究した南ロンドン新聞紙の報道は此の点を説明
し、次の報告が発表されました。
 一人の母が、墜落の結果、鶏卵大の硬い塊が腕に出来たと云ふ娘を
連れて治療をうけに来ました。霊癒家は指を塊の上に置きました。
塊は二三秒の中に完全に消散して再発しませんでした。
 同し研究家は亦発表しました。
 内臓の悪性腫瘍のあらゆる症状を呈した母に、不在治療を施してほ
しいと云って若い女が尋ねて来ました。一日のうちに大に軽快しまし
た。一週即後その娘が「あらゆる症状が消へ失せた私の母はずつと健
康になりました」と云ふ便りをよこしました。
 不在治療の章下に引証した症例報告は、癌療法の特性に対して支持
的な証拠を提供します。
             一二三頁

 


 疾患が内臓腫瘍と述べられたもので、治癒した多数の症例がありま
した。霊癒家は何が障害であったかについて多少患者の陳述を承認せ
ねばならぬ事を読者は認めるでせう。
 霊癒家は、患者を綿密に質問させる程の医学的智識をもったり、又
陳述を確証す可き方策は取りませんでした。
それ故、かかる際に「私に入院して腫瘍を切除する様、医者が勧めて
ます」と、患者が語る時、霊癒家はその陳述を真実なりとして承認す
る外に方法かありません。斯る物語が真実でないとしたら患者が治療
を受けに来る意味もないのです。
 治療は施されますが、患者の病院通ひを思ひ止まらせる様な企図が
行はれた事はありません。霊癒が施された時、腫瘍は屡々消失し、手
術は行はれず、最終のX線は陰性成績を示しました。
 彼の記録の公けな支持を得る事は俗人たる霊癒家にとって容易では
ありません。病院の御偉ら方は必要な支持的資料を提供しないでせう。
 患者の昵近の人達すら蠣の様に頑固な病院の偉い人たちから、多く
の報告を手に入れる可能性が稀である事もよく知られた事実です。
 引用した腫瘍への療法で、通常起る事は、患者が主訴即腫脹、塊り、
疼痛及び引っぱられる感覚等の症状を経験する以外は、医者が患者に
語った限られた報告だけを知るにすぎない事です。
 霊癒が施療さ札た症例の大多数に於て、症状の減少叉は消散がある
と云ふ事は出来ます。
              一二四頁

一九四三年の暮に女の患者が腫瘍に対して霊癒をうけました。以前彼
女は数回手術をうけて大きな重い腫瘍が切除されました。此の場合に
治療後症状は減少しました。今度手術をうけた時、期待された可なり
大きな重い腫瘍代りに非常に縮少して密柑大のものが発見されたにす
ぎませんでした。
 癌腫その他の腫瘍の霊癒に伴うその他の症状は末梢即ち手、特に足
の発汗過多です。時として一時足が痛くなって来る事があります。
此れが起った時、障害が除去されているか、或は除去されて終った事
の最も明確な徴候であるものとして認められました。不必要な物質が
斯る形で体外に送り出されることを意味します。
 ピーターは癌腫はその原因が霊体の中にあると云ひました。
此の言葉は科学的には証明か出来ませんが、此れ迄癌の原因が理学的
に追及されていない事にも注意するのが適切です。医学療法は唯既存
状態のみに関与します。ピーターの論旨を支持する実証としてまた次
の事実があります。それは治癒が起る時は頗る迅速で関節炎其の他の
長時持続する疾病よりも容易に霊界の技手によりて関与されている事
を示す点です。
 此は霊癒が最初霊体で行はれて癌の原因の除去と共に癌は迅速に破
潰し肉体から消散する事を意味します。
 癌腫が腸内にある時、排泄系統よりの異常分泌が認められます。
此等の分泌物は黒色であるの
             一二五頁

 

を特徴と報告されています。若し癌が喉頭にあれば、物質の塊が吐き
出されます。腫瘍が取扱はれる他の方法もあります。
 分泌物は治癒が問始されてから通常二、三時問以内に続いて起りま
す。
 前章に記述しましたやうに、最後の看過してはならぬ点は物理現象
の天恵を保有する霊媒によって、原子的物質を生産する事が出来るこ
と、又既に証明した様に、生産した物資を再び原始エーテル力に還元
する事が出来る事です。霊界の技手はかくて癌腫の原子的形成を変化
する事も出来るのです。
 交霊会の部屋で物体を引きよせる事が出来ます。即ち固形物が遠隔
の場所から運ばれて霊媒の接触によって再び物質化します。
 科学者は未だ物品引き寄せの真実性を認識するを躊躇していますけ
れど(エクトプラズマも)物品引き寄せの事実を支持する実証の重要
さは今日一般に承認されています。
 物品引きせの操作上、物体の物理的構成々分は遠距離を越へて瞬問
的に輸送され得るよう変形されて壁のような固い物質も通過します。
此は霊界技手が物質の基本的構成を変化する能力に関して更に一層進
歩している証拠です。それ故若し癌がかく処理され得るとしたらその
腫瘍の迅速な除去または人体の排泄器系即汗腺等を通過せしめうる、
その物質的構成に於ける変化を説明する
            一二六頁

 


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